序章 議会改革の必要性
「民意が反映されるまちづくり」をスローガンに掲げ議会改革・行財政改革・コミュニティ改革を公約にして選挙を戦い2年が過ぎました。 行財政改革は議会内に特別委員会が立ち上がり、 すでに答申を出し行政も平成19年10月15日に行政改革大綱及びアクションプランのパブリックコメントを募集しているところです。 コミュニティ改革についても行政主導で着々と進んでいます。自分の中で最重要課題と考えてきた議会改革ですが、 わずか2年ですがその経験をもとに、また、 この度の改選により議会運営委員会にも所属をする事になりましたので残りの2年で私たちが住むこのまちのために議会改革を推し進めていきたいと考えています。
平成12年4月の地方分権一括法の成立により、機関委任事務の廃止などで地方の権限・役割・責任は飛躍的に増大し、 さらに昨年成立した地方分権改革推進法で地方分権が加速度的に進んでいます。財政制度改革など問題点はありますが、 地方分権が進むと同時に首長と議会の役割が増大し、「地方政府」といわれる市に対して重大な影響を与えることになります。
しかし、みなさんにとって議会の存在とは何でしょうか?首長の存在感は多くの人が認めるところでしょうが、 議会の存在を肌で感じている人はどのくらいいるのでしょうか?みなさんは身近にいらっしゃる議員の存在は感じているとおもいますが、 議会はどうですか。議長・副議長の名前をご存じでしょうか?議会の日程をご存じでしょうか?地方分権により本来、 2元代表制であるはずの首長と議会が切磋琢磨しながら市政を運営し、車輪の両輪のごとく進んでいかなければならないが「市民との協働」 のもと市民参加を積極的に推し進めることにより議会はその存在感を薄くしていったのが現状です。しかし、 議会制民主主義や間接民主主義は直接民主主義の発展型であり議員は代弁者というより代表者であるはずです。 議会の存在意義は市民の意思を市政に的確に反映させることであり、市民の代表者の集合体であり合議体である議会が正常に機能すれば、 市政の推進役にふさわしいはずです。
しかし、地方分権により首長にのみ制度的に権限が増大し同じ大きさの両輪であるはずが、 議会の車輪の大きさが首長より小さいことにより直進できない結果となっています。その責任の一端は改革を推し進めなかった議会にあり、 首長と同じ大きさの車輪になるための努力が求められ、その結果として議会の存在価値が認められることになるでしょう。
当然のことながら、議会の改革はみなさんの付託を受けた議員のためではなく山陽小野田市のためであり市民ひとりひとりのためです。そして、 その付託に応えることが議員の責務のはずです。このまちが総合計画にあるように 「人と出会い支え合い自然とふれあう活力ある住み良さ創造都市」を実現するためには私たち議会人、そして議会が変わっていく必要があります。
山陽小野田市の未来の為にもこれからのご活躍を期待しています。