天下りと再任用
よくマスコミで天下りの問題が取り上げられています。
小野田市時代には再任用制度がありましたが、今はありません。
天下りと再任用は同じように語られていますがはたして同じものでしょうか。そして不必要なものなのでしょうか?
天下りとは、
中央省庁などの高級官僚が昇進していく過程で同期の一人が最高ポストの事務次官になると慣例としてその他の同期入省者は全て退職することになります。 そうなると60歳の定年を待たずに退職するものが多いため、その後の職業を用意するものです。
天下り先では官僚時代と同程度かそれ以上の賃金をもらうことになります。また、天下り先を確保するために不必要な団体などをつくり、 利権を確保することなども問題になっています。
天下り先での退職金も発生し退職金の二重払いにもなります。
それでは再任用とは何でしょうか
公務員の中には、様々な雇用条件があって、再任用もその中の一つで、定年退職した職員の中から退職以前の勤務実績等に基に選考され、 任期を限って任用された職員のことです。
天下りの問題点は
①高額の給料の支給
②退職金の二重払い
③利権の温床
④官民の癒着
⑤昇進についての職員の意識低下
などが挙げられます。
再任用に置き換えて考えると
①の問題点については部長級の給与45万円超に対して再任用職員は22万円程度で手当(ボーナス)についても正規職員の4. 45ヶ月分に対して再任用職員は2.35ヶ月と低く抑えられています。
②の退職金は支給されません。
③④については利権はないし官民の癒着の必要性もありません
ただし、⑤についてはいつもトップが再任用職員が登用されるのであれば職員のモチベーションが下がりますが、 それは再任用だけに限らず民間から登用しても同じ事になります。しかし、民間から登用すれば賃金はもっと多くかかるでしょうし、 退職金も必要かもしれません。
再任用の大きなメリットは、安い賃金で行政経験の豊かな退職者を使うことにより、培ったノウハウを生かし効果をあげることにあります。
行政を効率よく運営し効果を上げるためには再任用制度も必要な制度かもしれません。ただ、 再任用制度を退職者個人の利害だけによって運用することはあってはなりません。
今、市にとって最大の効果を上げるためにはどうすればよいのか考えればよいだけのことです。