白熱する議論
市長の私的諮問機関である山陽小野田市まちづくり市民会議の「合併特例債活用事業検討部会」の第3回が開催されました。
今回の議事は学校施設耐震化事業についてで座長の白井市長、委員19名、説明員である執行部15名、 傍聴15名で市役所3階大会議室において行われました。
小中学校の耐震の状況は有帆小学校、高泊小学校、竜王中学校以外の学校は建て替えを含む耐震工事が必要であり、 その内の10棟については既に9月議会で予算が可決済みであり来年度工事に取りかかります。
市長はまず耐震工事に統合問題は別にして合併特例債を活用して良いか会議に諮り全員一致で異議無しの回答を引き出し、次に埴生小中、 厚陽小中、厚狭小中について教育委員会案の小中統合か委員から出された3中学校統合かの議論に移りました。
3中学校統合推進の立場の委員から「子どもが少なくなりクラブ活動に様々な制約が生じる」
「中学生は切磋琢磨して成長すべきである」
「地域のことも大事だが子どものこと第一で考えるべき」
「地域に中学校を残すことがそんなに必要とは思わない」
これに対して教育委員会から3中学校統合については「地元、保護者に賛同されていない」
「中学校が地域から無くなることに反対」などの理由を示し、小中統合の根拠として 「PTAの役員に説明をしたところ反対はなく地域に学校を残してほしいなどの意見が多かった」
「子どもたちの安全(通学時?)が確保される」などの説明をしました。
様々な意見が飛び交い白熱した議論でした。しかし議論がかみ合わず感情的な場面もありました。
座長である市長は終始冷静で公平な運営をしたように感じました。市長は3中学校統合案についても「魅力のある話しである」 と一定の理解を示し教育委員会に肩入れをしている様子は見受けられませんでした。
結論としては3中学校統合案についても教育委員会に検討してもらい議会に対して第1案小中統合、 第2案3中学校統合として議会に投げる事を明言しました。
判断材料が少なすぎた今回の部会。ちょっと荷が重すぎたのではないでしょうか。
議会に投げるのであれば両案の比較が出来る資料や10年先20年先の地域の将来像、子どもたちや保護者、 地域の人の意見などを含め納得できるものを提出していただき議会側も慎重審議をして政治的判断をする必要があります。 そのためには早急に合併特例債に関する組織を立ち上げ専門的に調査しなければなりません。
どちらの案にしても批判が噴出する事は避けられません。しかし5年後10年後に多くの市民が「正解だった」「先見の明があった」 と思う事が重要です。