スクラップアンドビルド
この度、第二次山陽小野田市定員適正化計画が発表され、そこには 「平成19年3月に策定した当初計画の目標数値と実職員数に大幅な乖離があったため、再検討したもの」とあります。
大幅な乖離とは、平成22年度で目標数値は977人であったのに対して、実際の職員数は849人となり、 目標数値から128人も下回る結果となったため新たな計画が出されました。
6年前の市議会議員選挙の時にある企業経営者が「行政も議会もこれからはスクラップアンドビルドの必要がある」と語っていました。
スクラップアンドビルドを辞書で引いてみると「老朽化したり陳腐化したりして機能的に古くなった設備を 廃棄や取り壊して、 その後高能率の新鋭設備に置き換えること。」とあります。
当然のことながら、枠が同じならスクラップしないと新しい物は生まれず、古いものにとらわれすぎると変化はありませんが、 ビルドをしない限りそれはただの破壊に過ぎず、それを行う為政者はただの壊し屋と呼ばれてしまいます。つまりスクラップアンドビルドは、 ビルドをする事を前提に、スクラップすることになります。
かって小泉元首相は自民党員でありながら「自民党をぶっつぶす」と豪語し、様々なパフォーマンスなどで多くの国民を酔いしらせ、 そしてマスコミを使って世論を味方につけ、「構造改革」を合い言葉に「官から民へ」「小さな政府」のスローガンのもと、 旧大蔵省の利権をバックに「郵政民営化法案」を強行に通し、また「中央から地方へ」三位一体改革を打ち出しました。 そしてアメリカ追従型政策を推し進めたと言われる竹中平蔵経済財政政策担当大臣は、 国民にとっては耳障りのよい規制緩和を断行し官に市場原理主義を導入しました。
当時は、マスコミの世論調査でも戦後の内閣歴代一位となる87.1%をたたきだし、多くの国民が今までとは違う風を感じたものでした。 しかし、今になって思えば地方の疲弊は拍車がかかり、 国民の間には格差というよりか貧困層の拡大が歯止めのかからないものとなってしまいました。
また、医療制度改革も小泉内閣で進められ、その後医療崩壊が起こり、今は揺り戻しとも言える政策を行っているところです。
私たち国民は、表面的なものにとらわれがちですが、 その内面に潜む将来にわたっての効果や弊害を知った上で世論を形成する必要があります。
もちろんそれらはマスコミや為政者が公表するとは限りません。
市民憲章にもあるように自らが考えていく必要があります。
現在38位です。