未来の部長へ
4月1日付けの新規採用の職員は、水道、病院を含めて23名。人員を削減しすぎたのでしょうか結構多くの職員を採用しました。
国内の経済状況の影響なのか雇用状況の影響なのか公務員志向は相変わらず根強いものとなっています。
彼らをはじめ最近の職員諸君は、公務員専門の学校や大学のダブルスクールなどで勉学に励み、 高い競争率にもかかわらず見事採用を勝ち取ったエリートとも言えます。
しかし民間企業はもちろんのこと全体の奉仕者を自負する行政では特に偏差値エリートは必要とされていません。
また、公務員を選んだ理由として「安定しているから」「転勤がないから」などの声が聞こえてきそうですが、 そうでないことを祈っています。
新規職員もすでに目を通したと思われる「山陽小野田市人材育成基本方針」には、目指すべき職員像として 「市民から信頼される魅力ある職員」「仕事の目的を理解し、使命を果たせる職員」「自学の重要性を認識し、 自ら考え汗を流すことができる職員」とありますが、「市民」を「顧客」、「職員」を「社員」 に置き換えると民間企業にもあてはまってしまいます。
それはそれでよいのかもしれませんが、違和感が残るのは気のせいでしょうか。また、行政(公) の特異性はどこで見いだせばよいのでしょうか。
そもそも企業と行政はその役割も目的も立ち位置も違うはずなのにマスコミなどの影響なのか一辺倒の民間至上主義が浸透しています。 挙げ句の果ては、行政にまで市場原理主義、実力主義、 成果主義を導入すればすべてがうまくいくという幻想さえ今も持ち続けている様な気がします。
この基本方針の中の「人事管理の転換が急務となっています。今後は、能力主義・実績主義・ 成績主義を基調にした人事管理を強化していく必要があります。」と断定的に述べている部分が非常に気にかかります。
藤原正彦著「国家の品格」にはこのような近代的合理精神について次のような記述があります。
「基本は、年功序列とか終身雇用のような、実力主義ではないようなものにすべきです。そうしたシステムがベースになっていると、 社会全体が穏やかで安定したものになっていきます。安定した社会は国の底力でもあります。実際、 日本はそうやって世界第2の経済大国を作りました。」
45位です