
議会のしくみ~委員会4~
議会の常任委員会では、悲しいかなおそらく多くの市議会で議案中心の審査が行われていると思われます。
それでもまだ議案中心の審査の方が議案のみの審査よりちょっとは救われます。
議案とは地方自治法96条第1項に列挙されているたった15項目しかない議決すべき案件のことで、例えば条例の改廃だとか予算の承認、 決算の認定、一定金額以上の契約の締結などのことです。
これらの案件は本会議において委員会に付託され委員会内で慎重に審査を行い、結果を本会議に戻して採決の運びとなります。 当然本会議で否決をされると執行をできなくなったりします。
一般的に考えると、一昔前ならこれで一丁上がりで、閉会を迎えあとはゆったりしたものだったかもしれません。 もちろん山陽町議会および小野田市議会は違っていたと思いますが。
しかし市政に横たわる問題などは、その状態のままでは議案という整った形で提案されることはありません。
ということは議案審査中心で委員会が運営をされると多くのことを見落とし、市民の要求に答えることができなくなります。
市民が議会に臨むことは、予算や決算、条例など大局的なことよりも市民生活に密接に関わり、 日々の生活と行政との関わり方の方が多いはずです。
見落としがちですが、地方自治法109条の4 には「常任委員会は、 その部門に属する当該普通地方公共団体の事務に関する調査を行い、議案、陳情等を審査する。 」とあるんです。
つまり常任委員会の役割は、第1が地方公共団体の事務に関する調査。
第2に議案、陳情等の審査です。
この事務に関する調査をいつでも行えるようにするためには、 閉会中も委員会を開催する準備をしておかなくてならないのです。(閉会中は委員会は基本的には開催できません。)
そのために、 本市議会では本会議の最終日に委員会の閉会中の所管事務調査事項を山のように列挙して議決しています。
面倒なようですが、この議決がないと委員会は開催ができないというきまりだからです。
開会中は会議日程というものが決まっており時間的拘束がありますが、閉会中は日程が無く、 いつでも自由に委員会を開催でき、ある意味柔軟な委員会運営ができるとも言えます。
しかし、この事務に関する調査はあくまでも調査であって議決事項ではないので、 仮に市民にとって不利益だと感じられることが見つかっても、 苦言を呈したり要望したりはできますが多数決による判断はそのままではできません。
法的(多数決による民主主義)に市長等を拘束できるのは、先に記した15項目の議決事項だけなんです。
でもそれじゃ議会って使えないよねってことになりますので、救済のための解決方法は2つあります。
1つは、委員会等の調査によって疑義が判明した場合などは本会議に決議などの方法で議決をして市長等を道義的に拘束すること。
2つ目は、地方自治法96条第2項の「前項に定めるものを除くほか、普通地方公共団体は、 条例で普通地方公共団体に関する事件(法定受託事務に係るものを除く。)につき議会の議決すべきものを定めることができる。」 の条文を根拠にして議会が自ら議決事項を追加することです。
また最後には議会基本条例の話しになって恐縮ですが、 この議決事項の追加も条文に盛り込む様に協議を重ねています。
委員の中には、 議決事項を追加すると議会の権限が増大しすぎるとの意見もありますが、もともと首長権限に比べると議会の権限なんて小さいものなんです。
議会が議会としてふさわしい権限を持つことは悪いことではないと思いますが。
また次回に。
33位です