議会のしくみ~本会議~
本会議の華と言えば一般質問というイメージがありますよね。
現職議員でも少なからずそう思っているんではないでしょうか。
確かに、普段あまり発言のない議員でも一般質問になれば急にパフォーマーに早変わりしたりします。
一般質問では、市長に対して行政全般にわたっての疑問点をただし、考え方などを聞くに留まらず、結果として現行の政策を変更させたり、 新規の政策を採用させたりする目的や効果があります。
この様な目的と二元代表制の観点から一般質問を見てみると議員側の不適切な発言が目立つ様な気がします。
「議員必携」という本には一般質問における議員側の極めて不適切な発言として
1.お分かりでありましたら教えていただきたい
先生と生徒のやりとりではないんだからこれはいけませんがよく使います。議員と執行部は対等の立場で議場に存在しているのです。 教えて欲しいことがあれば直接担当課に行き詳しく聞いてください。
2.今一度ご回答の程よろしくお願いしたい
このお願いしたいもよく使います。反省します。
3.市長さん、教育長さん
日本語は難しいですよね。尊敬の念で使う人が多いとは思いますが、主従の関係にとれます。 執行部にこびへつらってはいけないと言うことでしょう。中継録画などでチェックしてみると面白いかもしれません。意外と使っています。
4.よく分かりました。ありがとうございました
感謝の気持ちを表す言葉は日本人の美徳のような気がしてつい使ってしまいます。
5.前向きのご答弁を頂き、心からお礼申し上げます
議場でお礼なんか必要ありません。お礼は別でしましょう。
6.○○の点について特に努力されるようにお願いいたします
質問の場が陳情や要望の場と化すことはよくあります。一般質問の趣旨から逸脱しています。
等を挙げています。
また市長をはじめ執行部側でも不適切又は不用意な発言があります。
例えば、
1.市長、教育長、管理者以外の参与が私見を述べる
総務部長をはじめ議会に出席している職員はすべて市長の補助機関の位置づけになります。議会はそれら私人の見解を必要としていません。 必要なのは公人としての見解なのです。そうなると職員は市長等の代弁者に過ぎません。行き過ぎた発言は控えなければいけません。 もちろん議員側も私見を聞くことがあってはなりません。
2.市長と参与の発言が食い違う
答弁を聞いていると市長と参与の答弁内容が違うことがあります。議員はもちろん市長の答弁を市の考え方と判断しますが、 執行部の内部調整ができていないと思われても仕方がありません。
3.長々と説明をして結局質問には答えていない
これはよくあります。一般的には答弁の仕方がへたくそだと言うことになりますが、 議会対応としてはうまく答弁をしたと勘違いしている節があります。この様な長い答弁をする場合は、 議員の質問が実現困難なときに多いような気がします。そうであっても答弁は先に結論を述べてもらいたいものです。
4.聞いていないことまで答える
聞いてないことまで答えられると論点がぼやけていき緊張感が無くなります。 答弁側は気を遣って答えているのでしょうが議員側からすると70分という時間制限もあるので質問の組み立てまで狂ってしまう可能性があります。
5.議員に対して逆質問をする
市長はよく逆質問をします。それは市長の中で一般質問を議論の場ととらえているからでしょうが、 現行の一般質問は先に記したように議論の場ではありません。
このように一般質問においては議場の緊張感を損なうものがたくさんあります。
傍聴に来られて見ていただくと面白いかもしれません。
27位です