潮干狩り
5月2日は大潮で潮干狩り日和ということでキワラビーチへ貝汁の貝を調達に行くことに決め、干潮時刻14時30分を新聞で確認し、 逆算して12時に自宅を意気揚々と出発しました。
思い起こせば小学生の頃、父親に連れられて縄地へ潮干狩りに出かけアサリはもとよりはまぐり、赤貝、 そしてマテ貝の取り方まで教わりカゴに山のように捕ったものでした。
その頃からしばらくすると、漁協の関係者が入場料を取るまでになったのを思い出します。
更に10年前に宇部のキワラビーチに家族で潮干狩りに行ったときも多くの人で賑わい、 貝を掘っているとどこからともなくおばあちゃんがやってきて500円を支払ったものです。
そのような思い出を胸に今回も出かけていったのですが、いくら掘ってもアサリは捕れません。
勘が鈍ったのかなと思いつつ沖の方にはいるだろうと移動して掘りますが、掘れども掘れども何もでてきません。
「ここのアサリ貝は絶滅したのか」思わずため息が出ます。
そこでうちの奥さんが一言「料金をとるおばあちゃんがおらんから、貝がとれんと言うことじゃないん」
まこと真理です。
こうなれば場所移動しかありません。
携帯電話で本山岬付近でアサリがとれるとの情報を入手し、すかさず移動しました。
本山岬公園には10台程度の車が止まっていて、「ここはアサリがとれる」と確信をして小走りに浜に向かいました。
しかしここでも掘れども掘れどもアサリの確認はできませんでした。
潮も満ちてきたため「撤収!!」を合図にとぼとぼと引き上げる羽目に。
その後、アサリ貝の状況を聞くために市議会の三浦産業建設常任委員長に電話をしてみました。
「委員長、今日潮干狩りに来たんですがまったく採れません。どこに行ったら採れるんでしょうか」
「いまは山陽小野田じゃとれんよ」
「え!全然ですか?」
「津布田と埴生の中間くらいの岩があるあたりでは若干採れるかもしれんよ」
「一杯採れるところはないんですか」
「5月15日に埴生潮干狩り大会があるけえ来たらいい。参加料800円よ。あさりを撒くから絶対採れるよ」
「あ、そうですか。ありがとうございました。」
このように、現在においては自然の産物を採取する営みもイベントになってしまいました。
ある意味寂しい限りです。
撒いたアサリを掘るのでは楽しみは半減します。どこにいるのか分からないアサリを見つけたときのうれしさがたまらないのです。
しかし、アサリを持って帰れて貝汁を頂けるという目的だけは達成できます。
でもこの日は、よい勉強になりました。
「過去の栄光にとらわれず、最新の情報を入手し行動すべし」
貝は得られませんでしたが、このような教訓を得ました。
しかし貝汁はしばらくお預けになりそうです。
38位です