議会のしくみ~本会議2~
国会における議員席は新人が前列で後ろに行くほど当選回数が多い議員だと言われていますが、本市議会の議員席の決定はくじです。
4年間同じ席ではなく、2年ごとにくじで変わります。議会では公平だという一点であらゆる場面でくじを使用しています。 公平という言葉に騙され本質を見失っているような気がします。
どの席がよいというのはありませんが、後ろ側の席は採決の際に他人の表決態度を確認できますし、 議長に向かって左側の席はカメラに写らないため憮然とした表情を取られなくて済みます。
何故かというと議員側を移すカメラは固定式のため再質問席付近しか写すことはできないからです。
回転式のカメラを予算要求しているのですがなかなか実現しないのです。
本会議は最終意思決定の場でもあります。
つまり議案などの最終的な採決が行われ、本会議場の採決結果は市長を法的または道義的に拘束する事になります。
その採決の方法は通常、議長により「賛成の方はご起立下さい」という起立採決が用いられます。
しかし記名投票の申し入れ等があれば、事務局が各議員名が書いてあるプラスチック製の青票(せいひょう)と白票(はくひょう) を議員席に配布をして、その案件に賛成であれば白票を反対であれば青票を投票箱に投じることとなります。
どうでもよいことですが、この青と白には多少違和感があります。日本人からすると赤と白とか黒と白が一般的ですが、 この青票と白票の由来はフランス議会にあると言われているらしいです。
そういえば右翼左翼という言葉も、昔のフランス議会において保守派が議長から見て右側に、 急進派が左側に座っていたからだとという事を聞いたことがあります。
この記名投票は、多くは踏み絵に使われることがあります。
つまり重要議案などで事前に可否が微妙だと分かっている場合などはこの記名投票を申し入れることがあります。
起立採決は、誰が賛成したとか反対したという氏名までは議事録には出ません。
記名投票だとはっきりと賛否の氏名が議事録に載り、実質的な氏名の公表となります。
もちろんそれはそれで議員個人の責任を明確にする上で大変結構なことなんですが、重要な議案すべてが記名投票となる訳じゃないのです。
賛否の氏名公表の理屈は、議会の、または議員の透明性の確保なんですが現実的には議員に対してプレッシャーをかけ、 賛否を逆転させることを目的としています。
この様な陰の目的に対して、議案ごとに確固たる信念を持って採決に望んでいる議員は、自分自身の表決にはぶれはありませんが、 バックがある、つまりしがらみがある議員は動揺するものなのです。
でもそれってどうなんでしょうか?
議会はあくまでも議論で相手を味方につけるもののはずですが、それを割愛して力でねじ伏せる様なことがあってはならないのです。
もちろん記名投票を申し出るものはそんなことは一言も口に出さないのは当然です。
35位です