ジェネリック医薬品礼賛に疑問
最近よくTVでジェリック医薬品のコマーシャルを見かけます。
個人的にも処方箋薬局で月2700円程度の薬代を支払っていますので、これが半分になることは魅力です。
でも何故か先発薬を使用しています。
今日の一般質問でもジェネリック医薬品使用に関しての議論がありました。
医療費抑制のためにジェネリック医薬品を促進してもいいものなのか考えさせられる内容でした。
さて、一般的にジェネリック医薬品はどの様に評価されているのでしょうか?
■厚生労働省のお墨付き?■
厚生労働省はジェネリック医薬品について次のように説明をしています。
1.後発医薬品(ジェネリック医薬品)は、 先発医薬品と治療学的に同等であるものとして製造販売が承認され、一般的に、開発費用が安く抑えられることから、 先発医薬品に比べて薬価が安くなっています。
2.このため、後発医薬品の普及は、患者負担の軽減、 医療保険財政の改善に資するものと考えられますが、現在のところ、日本では、平成21年9月現在の後発医薬品の数量シェアは20.2% であり、欧米諸国と比較して普及が進んでいません。
3.厚生労働省では「平成24年度までに、後発医薬品の数量シェアを30%(現状より倍増)以上にする」という目標を掲げ、 各般の後発医薬品の使用促進策に取り組んでいます。
■ジェネリック医薬品は、先発医薬品と同等なのか?■
高い先発医薬品と安いジェネリック医薬品が同じなら文句なくジェネリック医薬品にするべきです。
国家財政や地方財政も助かるでしょうが、なんといっても家計が助かります。
しかし「治療学的に同等」がどういう意味か分かりませんが、ジェネリックと先発医薬品は全く同じものではありません。
薬の物質特許が切れた場合は、物質本体は一緒ですが、添加物や剤形は異なります。
例えば添加物を異なるものを使用すると薬の吸収速度や血中濃度が異なることになります。
そうなると薬の効果が出にくかったり、効果が出すぎて副作用を誘発する可能性も出てきます。
また、製造方法もすべてが一緒の訳がありませんので、全く同じ薬が作れるはずはありません。
しかし、全く同じ薬でなくともジェネリックで十分だという病気もあるとは思います。
またジェネリック医薬品の試験に「有効性の試験」は存在しても「安全性の試験」はなく安全性のデータはないといわれています。
■欧米諸国との比較■
厚生労働省によると日本のジェネリック医薬品のシェアは20.2%ということですが、欧米諸国は60%以上のシェアを占めており、 特に米国は70%だと言う事みたいです。
日本人はよく他国と比べて劣っているとか優れているとか言いたがりますが皆保険制度が整備されていない米国などと単純比較するのはナンセンスでしょう。
■ジェネリック促進の問題点■
同じ効果が上がって支出するお金が少ないのならこれほどよいことはありませんが、 ジェネリック礼賛は財政的な見地からのみ語られているような気がします。
国や地方では膨張し続ける医療費を抑制することは喫緊の重要課題となっているのは事実です。
しかし医療費抑制にとらわれすぎて患者の病気治癒のことは後回しになっているような感があります。
国は、ジェネリックを促進するのならネガティブな情報も提供すべきです。
16位です。
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