起業家支援の現状
まちづくりをしていく上で、産業の振興は欠かすことのできないものです。
既存企業の振興はもちろんのこと新たな企業を誘致して経済を活性化していくこともひとつの手法です。
それと同時に起業支援を忘れてはなりません。
起業に限らず会社経営に必要なものはお金です。
潤沢な資金があれば別ですが、多くの場合自己資金の他に融資を充てて開業資金とします。 民間金融機関は実績のない起業家にはなかなか資金を貸してはくれません。
そこで市の出番がやってくるわけです。
平成20年の委員会で「市の制度融資における起業家支援体制は?」と質問したところ「制度融資のひとつに独立開業資金貸付がある。」 と的はずれな回答があったことを思い出します。
今回の予算審査特別委員会でも同様な回答をしています。進歩が見られません。
この独立開業資金とは、「開業する業種と同一業種の企業に従業員として6年以上勤務し、年齢満24歳以上の者 」 という条件が付いています。
つまり、純然たる起業家を対象としておらず、いわゆる「のれん分け」の場合で更に6年以上の勤務経験を必要としています。
また、「6年以上勤務し、年齢満24歳以上の者 」・・・・・・んって感じです。
全く新たに野心を持って起業を志す市民には市の融資制度の貸付はないのです。
以前はその部分を指摘すると「他にも商工会議所と連携して日の出市場(起業家支援センター)に入居した起業家をサポートしている」 と答えたものです。
しかし、その日の出市場も入居が最近は全くなく起業家支援なんか事実上おこなわれていません。 また入居があったとき本当に支援体制が確立されていてそれが実行されていたかは疑問です。 分かっているのはその成果がほとんど無かったと言うことだけです。
日の出市場に1年以上入居がないという現実は、非常に重要なことを示唆しています。
起業家は日の出市場を必要としていない、または本市には起業家はいない。どちらにしても寂しい限りです。
日の出市場については、 起業家を支援するために設置したのではなくてあの建物を有効利用するためにはどの様な活用方法があるのかを考えた結果が起業家支援センター設置に結びついたのではないでしょうか?
融資も無し、サポートも無し、この様な状況で起業家支援という言葉を使うことが理解できません。
会議所と連携するのは良いことですが、おんぶにだっこでは会議所も動いてくれませんよ。
制度融資を見直し、サポート体制を強化して起業家支援を本気で考える必要があると思いますが。
27位です。
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