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山陽小野田市市議会議員 高松ひでき

議員定数を考えるその4~現在の状況~

2012年5月25日 13:16 高松ひでき 記す

山陽小野田市議会は定数24人、現人数23人で組織されています。

議会には行政の事務を専門的に調査や監視をする常任委員会が3つ、議会の運営を決定する議会運営委員会が1つ、 そして企業誘致特別委員会と広報広聴特別委員会、議員定数適正化協議会、議会改革推進会議があり、 それぞれに正副委員長を置いていますので正副委員長(正副座長を含める)は16人存在しています。

そして議会には議長と副議長がいますので全体で23人中18人が役職を持っていて、役が無い議員は5人しかいません。 (実際には兼任している議員がいるので7人)

言ってみれば逆ピラミッド型のヒエラルキーです。

議会も全体で考えれば1つの組織です。組織構造がこの様な状況であることは正常とは言えないのかもしれません。

が、 市議会としては限られた人員の中でやらなければならないことに対して実効性のある組織を作っているためこの様な構造になってしまったのです。

 

この様な状況を説明すると「委員会などの数を減らせばまだまだ少数でできる」などと言われそうですが、 必要性があるから委員会等を設置しているのに必要性を無視して少数にするためだけに委員会の数を減じてしまうことは本末転倒になりかねません。

 

この「少数でできる」の「できる」の意味合いによって定数は決まってきます。

単に委員会での議決と本会議での最終的な議決だけを考えれば議長と副議長と議員1名の3名で足ります。 もちろん審査の深度は考慮しません。

しかし議決は単なる結果であり議決の重要な要素は審査機関である委員会での慎重な審査にあります。

 

慎重な審査ができるかできないかで市の命運が決まってきます。

定数減を殊更に強調する議員に対してこのあたりの見解を質そうと思います。もちろん議員定数適正化協議会の中でです。

議会は議論をする場、選挙背景や利害関係ではなく正々堂々と市勢発展のための議論をしたいものです。

納得できれば議員定数削減に賛成をします。

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初の試み~政策討論会~

2012年5月22日 13:52 高松ひでき 記す

5月28日(月曜日) 午前9時から学校給食共同調理場建設についての政策討論会が開催されます。

政策討論会について議会基本条例には、「第9条 議会は、市政に関する重要な策又課題対して共通認識及び合 意形成を 図り、 もって政策立案及び政策提言を推進するため政策討論会を開催します。」と謳い込んでいます。

 

いわゆる学校給食センターの建設については行政内で方向性の統一が図れず、混沌とした状況が続いています。

この様子では議案化はまだまだ先になるのではないかと想像しています。

議会内でも所管する常任委員会の委員とその他の議員との間には情報量の差があるばかりか、 世間に流れる情報の真偽さえ確認ができない部分があると思います。

 

この様な中において政策討論会の必要性を総務文教常任委員会が議長に要望することになりましたが、 実施要綱では会派の代表者または会派に属さないものについては議員個人が申し出ることになっているので、伊藤実委員長の所属会派「進化」 から議長に申し込むことになりました。

何しろ初めての試みですので、 上手く運営できない可能性もありますがとにかく情報共有を図ることを第一の目的として開催できればと感じています。

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議員定数を考えるその3~公約で定数削減を謳っているから?~

2012年5月18日 18:52 高松ひでき 記す

選挙時の公約として議員定数削減を謳っている議員がいます。

それはそれで各個人の公約ですから論評することは差し控えますが、実は私も1期目の公約には定数削減を入れていました。

 

その理由は、 外から議会や議員を見たときにそれらは単なる偏見に満ちた批判対象であり職責を果たせない議員が存在するのならその分だけ定数を削減すべきだという稚拙な考え方に基づいたものでした。

そしてもしかすると選挙に有利な、つまり市民受けをする公約であると勘違いしていたからかもしれません。全く浅はかな考え方でした。

 

しかし考えればすぐ分かることですが仕事をしない議員がいたとしても定数を減らせばその議員が落選するとは限りません。 逆にそんな議員こそが選挙にはめっぽう強いなんて事はよくある話です。

また仕事をしない議員がいたとしても、彼らを選挙で選んだのは有権者なんです。

ある意味民主主義の原点である選挙そのものを否定することになるとは当時は考えも及びませんでした。

 

この議会でも「公約で定数削減を謳っている議員が多い(9名?)ので定数削減の委員会を設置せよ」と言う議員もいますが、 公約で謳っているから委員会を設置するわけではありませんし、議員個人の公約を実現するために議会が動くわけでもありません。

あくまでも議会が自主的に定数適正化の議論を始めたに過ぎません。

それは公約にあろうとなかろうと関係がない事なのです。

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議員定数を考えるその2~委員会は6人でできる?~

2012年5月17日 11:34 高松ひでき 記す

議員定数を考えるときに委員会の構成人数が鍵になります。

委員会は議案等を実質的に集中審査したり事務などを監視する場であるため大変重要な場です。 本会議の採決の際も委員会の決定を最大限尊重します。

その委員会の構成人数と委員の資質が審議の深さに影響します。

審議が深まらないまま議決が行われれば市や市民に対して不利益を与えることだってあります。

 

委員会の構成人数は、偶数が望ましいと言われています。それは委員長は表決権がないため委員長以外の委員が2で割り切れない数(奇数) が良いとされているためです。

「過去は6人でも委員会ができた」なんて事を耳にしますが、「できた」とは何を指すのでしょうか。 事実はそうかもしれませんが真実はどうなのでしょうか。

「できる」か「できない」かと言うことのみで考えれば委員長プラス奇数の最小値である3人の最少人数4人で委員会運営は「できる」 のです。

 

つまり最終的に表決することは誰だってできます。賛成か反対かで手を挙げるか挙げないかだけですから。

議会として重要なことは市民の利益を代表して出てきている議員同士の議論です。

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議員定数について考える~その1(財政的な問題?)~

2012年5月13日 20:04 高松ひでき 記す

「適正な議員定数を検討する議員協議会」の2回目の会議が行われました。

 

この協議会の設置については、もともと会派「改進」が議長宛に議員定数についての特別委員会の設置を求めたのが発端です。

彼らが向かうべき方向は既に決まっていて、それは議員定数削減であるのは明らかです。

それは議員定数についての彼らの結論であり目的であると思います。

 

私はいまのところ議員定数について削減が是であるとは思っていませんが、 今後の議論によって理論的にも精神的にも納得ができるようだったら 削減を訴えるかもしれません。

しかし彼らが導き出した現在の結論の根拠が単なるポピュリズムであったり、 まちにとってマイナスであるようだったら削減の方向に向かうわけにはいきません。

それは、議員としてまたは2元代表制の一翼である議会のアイディンティティーを堅持する立場の人間であれば当たり前のことです。

 

それでは、何故議員定数を削減すべきと訴えているのでしょうか?

今回の会議の中で3つの理由が述べられました。

1.財政的な問題

2.現在は委員会の構成は7人から8人だが以前は6人でもできたと聞いている。

3.定数削減を公約で挙げている議員がある。

 

1番目の財政的な問題についてですが、確かに議員に報酬などが支払われている以上人数が削減されればそれだけお金は浮きます。 しかしその実質的な効果は甚だ疑問であるばかりかその先にある影響を考える必要があります。

 

そこで質問をしました。

問「現在、一般会計に占める議会費又は議員に関する費用はどれくらいなのか」

答「今はちょっと分かりません」

問「議員の削減の効果は行財政改革の一環と見ているのか」

答「そのとおりです」

問「議会は行政機関のひとつと考えるのか」

答「そうです」

 

一事が万事この調子で会議が進みました。

財政の事に関しても現在どのくらい費用がかかっていて削減による効果がどのくらいなのか調査をした上で議論の遡上にあげるべきです。 少なくとも要望書の作成時に会派で議論をすべきではないでしょうか?

現在、議会事務局費も含む議会費の一般会計に占める割合は0.86%、その中で議員に対する費用の割合は0.6%にすぎないのです。

 

よく広報などで予算や決算が一般家庭の会計に当てはめているので、 家計で考えると例えば年収800万円の家庭では議員全員に支払う費用は年間で4万8千円、月に直すと4千円となります。

さらにこの数字は23人分なので月々一人あたり174円といったところでしょうか。

確かに3人減れば毎月522円の削減にはなります。その代わりに失うものも考えなければなりません。

 

また、議会はいわゆる政治機関です。政治機関に行財政改革をそのまま当てはめることは非常に危険であり、 政治の崩壊をも示唆することになりかねませし、 報酬の削減ならともかく議員の数を減じて行財政改革とする考え方は本質論から大きく外れています。

でも興味ある議論?ができました。

今後も討議するべし。

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そう言えばあったような記憶が!

2012年5月 4日 16:25 高松ひでき 記す

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数年前に破格の半額で購入した「小野田市史」が会社の本棚の片隅に長らく眠っていましたが、 最近気になることがあり興味深く読んでいます。

会社の本棚と言っても、並べている本などはいつの間にか議会関係ばかりになってしまいました。

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平成17年からの予算書や決算書、常任委員会や特別委員会の審査資料などがいつの間にか増えてしまいました。

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机の周りには、すぐに調べられるようにと地方自治法や質疑応答集、議会改革関係の本などを置いています。

大体一通り読んでいますが、これらの本の中で1回も開いたことがなかった本は「小野田市史」でした。

まあ、昔のことを調べても意味がないと思いつつほったらかしにしておいたのですが「温故知新」 の気持ちでページをめくってみると非常に興味深い史実を発見したのです。

今回はさわりだけですが、下の写真は高千帆村役場です。

DSC_0514

小野田市史には「昭和7年10月に懸案であった高千帆村役場が新築された。庁舎は洋館2階建て、事務室は53坪、 建築予算は6000円」とあり、住所は東高泊字くし山とあります。

写真は昭和13年町制施行に際し撮影とあります。

 

子供の時の記憶なので定かではありませんが、小学校の低学年の時、現高千帆公民館先のSLが往来していた踏切を渡り、 三角堂を右折後の通学路にこの様な建物があったような気がしてなりません。

おそらく小学校1年か2年の昭和42、3年だったと思いますがこの建物の右側を通って高千帆小学校に通っていた気がします。 (思い違いかもしれません)

でもその時は既に高千帆村ではなくて小野田市でしたので、この建物は役場ではなかったと思います。(昭和15年に小野田市が発足)

 

明治、大正、昭和の初期は地方自治の黎明期でもあります。

古きを知らずして、新しきを語れずの気持ちで読み進めています。

まだまだ地方自治そのものについて興味深いことがありますので引き続きお伝えしたいと思います。

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