議員定数について考える~その1(財政的な問題?)~
「適正な議員定数を検討する議員協議会」の2回目の会議が行われました。
この協議会の設置については、もともと会派「改進」が議長宛に議員定数についての特別委員会の設置を求めたのが発端です。
彼らが向かうべき方向は既に決まっていて、それは議員定数削減であるのは明らかです。
それは議員定数についての彼らの結論であり目的であると思います。
私はいまのところ議員定数について削減が是であるとは思っていませんが、 今後の議論によって理論的にも精神的にも納得ができるようだったら 削減を訴えるかもしれません。
しかし彼らが導き出した現在の結論の根拠が単なるポピュリズムであったり、 まちにとってマイナスであるようだったら削減の方向に向かうわけにはいきません。
それは、議員としてまたは2元代表制の一翼である議会のアイディンティティーを堅持する立場の人間であれば当たり前のことです。
それでは、何故議員定数を削減すべきと訴えているのでしょうか?
今回の会議の中で3つの理由が述べられました。
1.財政的な問題
2.現在は委員会の構成は7人から8人だが以前は6人でもできたと聞いている。
3.定数削減を公約で挙げている議員がある。
1番目の財政的な問題についてですが、確かに議員に報酬などが支払われている以上人数が削減されればそれだけお金は浮きます。 しかしその実質的な効果は甚だ疑問であるばかりかその先にある影響を考える必要があります。
そこで質問をしました。
問「現在、一般会計に占める議会費又は議員に関する費用はどれくらいなのか」
答「今はちょっと分かりません」
問「議員の削減の効果は行財政改革の一環と見ているのか」
答「そのとおりです」
問「議会は行政機関のひとつと考えるのか」
答「そうです」
一事が万事この調子で会議が進みました。
財政の事に関しても現在どのくらい費用がかかっていて削減による効果がどのくらいなのか調査をした上で議論の遡上にあげるべきです。 少なくとも要望書の作成時に会派で議論をすべきではないでしょうか?
現在、議会事務局費も含む議会費の一般会計に占める割合は0.86%、その中で議員に対する費用の割合は0.6%にすぎないのです。
よく広報などで予算や決算が一般家庭の会計に当てはめているので、 家計で考えると例えば年収800万円の家庭では議員全員に支払う費用は年間で4万8千円、月に直すと4千円となります。
さらにこの数字は23人分なので月々一人あたり174円といったところでしょうか。
確かに3人減れば毎月522円の削減にはなります。その代わりに失うものも考えなければなりません。
また、議会はいわゆる政治機関です。政治機関に行財政改革をそのまま当てはめることは非常に危険であり、 政治の崩壊をも示唆することになりかねませし、 報酬の削減ならともかく議員の数を減じて行財政改革とする考え方は本質論から大きく外れています。
でも興味ある議論?ができました。
今後も討議するべし。
35位です。
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