いじめの認知件数がゼロ?
先日、総務文教常任委員会において「いじめ問題について」と題して教育委員会総務課、学校教育課の出席のもと調査を行った。
いじめの認知件数を見てみると素晴らしいことに平成22年23年ともに厚狭地区小学校ではいじめの認知件数がゼロとなっている。
同年度の小野田地区小学校でも3件と認知件数が少ない。
「そんな訳ないだろ」と思わず独り言を言ってしまいそうな数字です。
果たしてこの数字が真実で本当に減少したとよろこぶべき状況なのだろうか。
教育委員会の説明によれば担任等が対応をして短期でいじめを解決した場合など(組織的な対応ではない場合)は件数に上げていないと言う。
「おいおい待てよ」って感じです。
平成18年から文部科学省は「発生件数」を「認知件数」に表現変更させている。
「発生件数」とは学校がいじめ発生と確認した件数であり、「認知件数」とは本人がいじめと感じ、学校がその状況を把握した件数である。
前述した数字は「認知件数」の概念を理解した上での数字なのか疑問符がつく。
また、学校では文部科学省の求めのとおり定期的に「生活アンケート」を行い適切に児童生徒の状況を把握しているとも言う。
しかしそのアンケートは記名式で行っている。
記名式のアンケートを行えば、学校としては速やかに対応できる、いや対応しやすいと考えてのことだろうが児童生徒の気持ちを全く考えていない学校中心的な思考のような気がする。
親にさえ相談できないデリケートな子どもたちが堂々とアンケート用紙に名前を記入するとは到底思えない。
もしそうだとすればアンケートの意義が大きく失われ、アンケート結果には信憑性はないのではなかろうか。
また、教育委員会はいじめの対応を「心の支援室」も行っていると堂々と説明する。
しかし「心の支援室」が独自に行ったアンケートでは400人以上の子どもたちが何らかの悩みや不安を訴えているという。
本当に「心の支援室」が対応をしているのか?
「心の支援室」の支援員は6名しかいない。ボランティアのサポーターは今では0人になってしまっている。
そもそも支援員は不登校児童の対応で手一杯なはず。
この様な状況で対応などできるわけがあるまい。
いじめは発生した後では解決に多くのエネルギーを費やすことになるのは自明である。
いじめをおこさせない環境づくりやいじめはダメだという教育に重点を置かない限りは光明が見えない気がする。
34位です。
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