婚活支援事業始まる。
結婚を希望する男女を応援するため若者の出会いや交流の機会を提供し、本市の定住促進、人口増加を図るための若者交流推進事業がスタートします。
■自治体の婚活支援■
平成22年の調査によると、都道府県では55.3%、全国主要都市では18.7%がこの様な婚活事業を実施しています。その背景には、見合い結婚の減少が5割、職場での出会いを通した結婚の減少が4割近くを占めていることがあげられます。
経済産業省も「伝統的に結婚を促進する機能を担ってきた家族や地域、職場に替わって、新たに若年層の結婚を支援する産業、特に結婚相談業・結婚情報サービス業を中心に、その社会的機能の明確化と活性化を促すことが重要であると思われる」と報告しており、自治体も満を持しての登場となりました。
■事業展開の難しさ■
また、広島国際大学の大瀧友織講師は、「(婚活事業は)出会いや結婚を支援するものであるにもかかわらず、その点を前面に出し過ぎることは、逆効果になる可能性があるといえるのです。つまり、出会いや結婚といったことを前面に出さずに「背景」となっているようなイベントのほうが望ましいということになります。」
そして「自治体などが行うこのような事業に参加することに対して、男女ともに抵抗感を感じるということが、これまでの調査結果から明らかにされています。その理由として、参加者たちからは「結婚を支援」する事業を利用するのは「自然ではない」ことで、「最後の手段」であるという点が挙げられています。」
したがって「結婚を支援するためには、結婚それ自体が目的であることや、他者によってアレンジされている部分は「背景」になるように、かつ「自然な出会い」と認識されるような、サークル的な場として提供することが重要になっていくと考えられます。最近、登山やスキー・テニスなど趣味の要素を強調する婚活事業もみられます。参加者たちの話を聞く限りでは、こういった事業のほうがスムーズに結婚を支援できるかもしれません。」と述べています。
■武雄市では■
佐賀県武雄市は「お結び課」を新設して、民間から公募(60 歳以上で温厚篤実な方)で採用した課長,行政職員,臨時職員の3 名を置き、また事務局をサポートするため、地域から推進員を採用し(有償)、地域での情報収集に従事しているということです。
そして結婚を希望する独身男女に登録してもらい、本人と面談ののち,市役所庁舎内において1対1もしくは少人数形式のお見合いをおこなっているとのことです。
■受託事業者の精選を■
本市におけるこの事業の詳細は未確定ですが婚活事業に乗り出したのは事実です。
他市においては、「民間事業者の圧迫」や「効果に期待ができない」などの理由で未実施の自治体もあります。
また、実施自治体では課題として「プライバシー保護の観点などから,カップルの成立数・成婚数の把握・フォローアップが困難」
「参加する男女の比率が不均衡」などがあるそうです。
この事業は、行政そのものが運営するものではなくNPOなどの団体に委託して実施するものです。
当然のことながらノウハウを持った事業主体が運営しなければこのようなデリケートとも言える事業が成功するわけがありません。
今後、プロポーザル方式で公募にかけられ委託事業者が決定します。
その事業者がどのように事業を展開していき、どの様な結果を導き出すのか注目します。
23位です。
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職員給与さらにダウン
平成25年7月より一般職員の平均減額割合が4.83%となり、削減額は約1億380万円となる見込みです。
今回の削減は国家公務員の給与の改定にあたり、国から地方も国に準じ、措置するように要請されたためです。
本市においては既に行政改革の一環として職員給与削減を行っています。
加えての今回の削減で、管理職は5%を7%、課長補佐級職員は3%を5%、係長級職員は2.5%を4.5%、一般職は2%削減するものです。
また、期末手当および勤勉手当については管理職は5%を10%、その他の職員は5%の削減になります。
しかしながら期間があり国からの要請分(追加分)については来年の3月までとなっています。
そして本会議の市長答弁では行革分を含めてすべての職員給与の削減を来年3月31日をもって元に戻すと説明しました。
また委員会審査の際には市長コメントとして
「国からの一方的な要請および地方固有の財源である地方交付税を一方的に削減するやり方には納得していない」
「今回、職員給与を更にカットすることは断腸の思いである」と述べています。
地方交付税の原資は
- 所得税の32%
- 酒税の32%
- 法人税の34%
- 消費税の29.5%
- たばこ税の25%
となっていて、地方交付税は地方公共団体固有の財源です。
その固有の財源を国の都合によって削減をしたことによって職員の給与にしわ寄せがきたのです。
なんとも不合理な気がします。
25位です。
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どう変わる、厚狭地区複合施設
ワークショップを開催したにもかかわらず市民合意が取れていないなどの理由で厚狭地区複合施設整備事業費の今年度分予算2億4,660万円を全額予備費に回す修正予算を6月議会において全員賛成で可決しました。
これにより事実上の仕様の再考を促すことになりました。
厚狭地区複合施設とは、山陽総合事務所、厚狭公民館、厚狭図書館に新しく体育館を新設し保健センターに隣接した複合型の施設のことです。
■複合施設建設の背景■
複合施設の建設は、厚狭地区公共施設再編基本構想にもあるように既存施設の「老朽化」と「維持管理コストの増大」の解決策であり、有利な合併特例債を活用できるため、建設を進めようとするものです。
もちろん厚狭地区の拠点としての整備となります。
■公共施設の老朽化■
厚狭地区の公共施設の多くは昭和30年から50年にかけて整備され「老朽化」が激しく、同時に耐震改修を必要としています。
山陽総合事務所(旧山陽町役場)は昭和42年建築、要耐震改修建物です。
外から見ても老朽化しているのが分かります。
厚狭公民館は昭和30年建設、もちろん耐震改修は必要です。とりわけ古く老朽化の激しい施設であり早急な対応が必要です。
厚狭図書館は昭和47年建設の要耐震改修建物です。興味ある造りの建物です。
■市民合意は取れたのか■
議会が今回の議案審査で注目したのは「市民合意」でした。
5月に議会が開催した市民懇談会において「厚狭図書館友の会」から合計5回開催された「厚狭地区複合施設を考える市民ワークショップ」が導き出した個別具体的な提案が行政が作成した複合施設の基本設計にいかされていないとの指摘を受けました。
行政は市民との協働型行政の一手法である「ワークショップ」を開催したにもかかわらず、市民の意見・要望をないがしろにしたのではないのかという印象を受けたのです。
市長の政治スタンスは、「市民本位」「市民とともに」であり、厚狭地区公共施設再編基本構想の中の「基本的な考え方」には「市民の合意形成を図る。」と明記され、「市民の意見を聞きながら選択された行政サービスが公共施設の再編によって低下しないようにできる限り工夫を凝らすことが、公共施設の再編を考えるときに重要と考えて取り組んでいきます。」と説明してあります。
市のホームページにあるワークショップの経過や報告を読んでみると参加者からの様々な意見や要望は記載されていますが、最終的な「市民合意へのプロセス」についての記載がありません。
参加者から異論が出ると言うことは一番大事な最後の調整がなされていなかったのではないでしょうか?
■山陽勤労青少年ホームはどうする?■
今回の施設統合には山陽勤労青少年ホームは含まれていません。
一つのまちに2つの勤労青少年ホームは必要ありませんし、既に勤労青少年ホームそのものの役割は終わっているのかもしれません。
また、今回の施設統合の背景に「維持管理コストの増大」をあげていますし、基本構想の中にも「山陽勤労青少年ホームの利用状況を鑑みると、その機能は公民館が持つ市民活動機能と統合することが適当であり、山陽勤労青少年ホームの利用者が複合施設の公民館にシフトできるように市民活動機能の充実を図ります。」とあります。
何故、この施設が含まれていないのか丁寧な説明が必要です。
35位です。
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