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山陽小野田市市議会議員 高松ひでき

サービス残業の実態は?その2

2013年11月18日 20:16 高松ひでき 記す

違法行為であるサービス残業は日常化していないのでしょうか?

過去の議会でもサービス残業の有無について一般質問が行われています。平成19年以降の本会議会議録を見てみると行政側の答弁はほとんど統一されていて

「時間外勤務手当は、原則といたしまして所属長の命令により発生するものであります。サービス残業の定義というのは、時間外命令で残業をさせておきながら、それに対する手当を払わない不払い残業の通称でありますので、そのような実態があるとは思っていない」(平成20年9月議会)

「本来、超過勤務と申しますと所属長の勤務命令に基づいて行うものでありますのでサービス残業的な法的な解釈はございません。」(平成22年6月議会)というものです。

 

なかなかうまい答弁です。つまり残業は勤務命令によってのみ行われ、超過勤務命令簿どおりの時間外手当は支払われていると言うことでしょう。

当然と言えば当然のことですが、ここで疑問があります。

 

■勤務命令以外の労働はどうなる■

一つ目は超過勤務命令簿どおりの時間外手当は支払われているでしょうが超過勤務命令どおりの残業が行われているのでしょうか?

残業の業務命令は所属長が出しますが、この命令時間に対して延長して超過勤務した場合の取り扱いはどうなっているのでしょうか。

特に命令をした所属長が先に退庁したときは、どの様に正当な労働時間を管理しているのでしょうか。

一般的に見ても超過勤務命令以外の残業が行われていることは容易に想像できます。

その様な残業も労働には違いありません。労働には賃金の支払いが必要となります。

事実、本会議で次のような興味深い答弁がありました。

「中には切りのいいところまでやっておこうとか、あるいは気になるところ、疑問点をきちんと自分で整理したり、自覚をしておこうというように自主的に残られることはあると思います。これらの行為はあくまでも自分の意思で、向上心を持って行われることであります。」(平成20年9月議会)

 

■後出しの命令書で帳尻を合わせていないのか■

2つ目は超過勤務命令は適正に行われているのでしょうか?

命令に従い残業するということになると、その命令は事前に発せられなければなりません。

しかし現実は違うような気がします。

何故なら事後承認の方が時間管理がしやすくなるばかりではなく、賃金管理がしやすくなるはずです。

時間外手は予算の枠があり、その予算の範囲内で行うことを第一で考えるならば帳尻を合わせたくなるのではないでしょうか。

いずれにしても行政のサービス残業の有無については不透明です。

本会議でも「ありません」ではなく「あるとは思わない」とか「決してしません(させません)」という答弁に終始しています。

 

■残業をしなければならない理由■

残業が行われる理由としては

① 絶対的な業務量が多すぎる

②一定の期間、季節に業務が集中する

③仕事になれないため能率が悪い

④職員個人の問題

①のように業務量が多すぎて時間外労働が慢性的な職場においては定員管理そのものに問題があります。

仕事量に対して人員が不足していれば、当然のように残業が行われます。

残業が日常化すると財政サイドからもプレッシャーをかけられてしまいます。

この手のプレッシャーはサービス残業を自主的に行わせる結果になったり、最悪パソコンデーターをUSBメモリーで持ちだして持ち帰り残業などという危険性があります。

②はどの部署でもあるはずです。

一過性の業務集中に対しては正規職員を他の部署からやりくりしたり臨時職員を雇用したりして対策を取らざるを得ないでしょう。

③はともかくとして④の職員個人の問題とは「本人の能力」「仕事に向かう姿勢」「残業に対する考え方」などが考えられますが、それはとりもなおさず上司の「管理能力」や人事課の「適正配置能力」の欠如とも言えます。

それがその職員の本来的なものならば「職員採用」の時点にまで遡る必要があります。

仕事には残業がつきものですが、時間外労働には時間外手当てを支給しなければいけません。

使用者は財政事情から「残業時間」ではなくて「時間外手当」を削りたがります。

業務改善や組織改革によって残業時間を削減し時間外手当を削るのならともかく正当な残業に対しての対価である時間外手当を削るようなことがあってはいけません。

 

■タイムカードの導入を■

民間の会社には労働時間を管理するためにタイムカードが設置してあります。

過去導入も検討したことがあると聞いたことがありますが、何故、市役所には労働時間を正確に把握できるタイムカードがないのでしょうか?

警備員室の前にタイムカードを設置して職員は退庁タイムを打ち込み、後日、残業をした職員は上司が命令書と退庁時間記録を照合すれば良いと思います。

定時以降の出入りはチェック体制を整備すればよいのではないでしょうか。

もちろんタイムカードを導入したからといってサービス残業がなくなることにはなりませんが、少なくとも職員の時間管理はきっちり行うことができます。

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