委員会の姿勢に疑問 その1
12月定例会で審査を行っていただくために11月末「入札改善に関する請願」を議長に提出しました。
■市民の声を請願で■
請願は執行機関や議会に住民の意思を反映させることができる基本的権利であり、政治への住民参加の最も有効な手法の一つでもあります。
極端な言い方をすれば住民から提出された請願ひとつで議会や行政を動かすことも可能です。
■委員会の職責■
現在の市議会運営は地方自治法96条に列挙されている予算や決算、条例制定改廃などの15項目の議決事項の議案審査を中心に行われています。
見方を変えれば15項目の議決事項のみに心血を注いでいるとも言えます。
しかし実質的審査機関である委員会の役割として同法109条に「常任委員会は、その部門に属する当該普通地方公共団体の事務に関する調査を行い、議案、請願等を審査する。」とあります。
つまり常任委員会の仕事の一つが行政監視にあることから考えても議案審査以前に事務に関する調査を行えとされています。
余談ですが、この監視機能については議会の使命として理解し、監視は重要だと声高に叫んでいる議員もいますが、やっていることは一議員として一般質問で取り上げたり、委員会の中でわあわあ言うだけで単なる行政批判、文句の域を出ないもので、議会の意思まで昇華していき結果を出すことのみが重要だということが分かっていないものだと思われます。
■委員会で調査は無理?■
地方公共団体の膨大な事務の中で議案化されるもの、つまり議会の議決が必要になるものは極めて僅かで、残りの事務が適正かどうかは議案中心に委員会運営がなされるとほとんど手つかずの状態に陥ります。
また、今の議会のポテンシャルでは委員会でそれらの事務の調査を行ったとしてもその効果は甚だ疑問です。
議案であれば委員の知識の深さや政治的な判断力とは関係なく最終的には賛成反対の採決が行われることによって一応の終結を見ます。仮になにもわからなくとも賛成反対の意思表示によって審査を終えることができます。
調査の場合は必ずしも採決が行われるとは限らないためつまり終わりが見えていないために調査事項の勉強会の様相を示す場合が多いものです。
そうなると委員間の知識レベルには差がありますのでどうしても時間がかかってしまいます。
定例会開会中は議案審査中心に行われますので調査事項は閉会中に行うことになりますが時間がかかってしまうと次の定例会が始まります。定例会が始まると調査はひとまず後にしてまた議案審査を行うことになります。
そうするうちに調査に重きを置いていない委員を中心に緊張感も使命感もなくなり結局店晒しになってしまいます。
■請願なら強制審査■
しかし行政の事務には問題点や課題があります。
本来、住民代表の議会がそれらを取り上げて改善をしていくのが当たり前なのですが、議案審査中心に偏向している議員の意識の中では難しそうです。
しかし調査対象を請願として提出をすると取り扱いも実質レベルアップします。住民発の請願は議案と同等に扱う必要がありますので、最終的には議員は賛成反対の意思を表明することになります。
本会議で採択をされれば議会意思として執行機関に送付されることになります。
議会で採択されたからと言って法的には拘束されませんが賢明な首長なら政治的拘束力を理解します。
もちろん首長が独善的であったり議会の後ろに住民が見えていない場合などは効果は薄れてきます。
今回請願を提出したのも早急な入札改善を求めているからです。
さて、委員会付託された請願をどのように扱ったのでしょうか?次回は委員会審査の様子についてお知らせします。
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