使用料の消費税分の意味
先日の本会議において下瀬議員が公の施設(公民館や市民館など)の使用料の増額改正について「市は納税義務のない消費税を何故使用料に上乗せするのか」という趣旨の質疑を行いました。
■市は納税しない?■
使用料は課税対象です。
おそらく税制改正によって外税から内税方式に変更されたため公の施設の条例にも消費税については明文化されてはいませんが、消費税額が明記されていない内税となっているはずです。
しかし消費税法第60条に「国、地方公共団体に対する特例」があり、「課税期間の課税標準額に対する消費税額から控除することができる消費税額の合計額は、これらの規定にかかわらず、当該課税標準額に対する消費税額と同額とみなす。」
つまり、8%の消費税であれば使用料324円のうち24円が消費税分となりますが、控除額が消費税額と同額とすることから税務署に納付する消費税額は0円となります。
使用者からは消費税を納付させて税務署には納付しなくてよいことになります。
■消費税の意味■
国税庁は「消費税収入の使途の明確化」と題して「消費税収入については、毎年度、制度として確立された年金、医療及び介護の社会保障給付並びに少子化に対処するための施策に要する経費(社会保障4経費)に充てるものとされました。」と説明しています。
使用料と共に納付したはずの消費税が社会保障に充てられずに市の財源として蓄積されることになるのですが、消費税の本来の意義から逸脱しているようにも思われます。
■使用料改正の目的■
では何故使用料を増税率と同率に値上げするのでしょうか?
この値上げが税負担の適正な転嫁にあたるのでしょうか?
消費税額が8%に上がると維持管理費などの経費の上昇が予想されます。
そのような消費税増額による影響額を使用料に反映するためには使用料の改正が必要となってきます。(消費税増額分を納付するための影響額ではなくて)
しかしそうだとすれば影響額を算出する必要が出てきます。でもおそらく大変な作業になるでしょうし、バランスの取れた使用料設定とならない気がします。
国の指針に沿っているため仕方がない気はしますが、便乗値上げと揶揄されないように委員会や本会議ではしっかりとした説明が行われることを期待しています。
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