岐路に立つ山陽オート
本会議開会前の全員協議会において市長より現在包括的民間委託を行っている日本トーターとの来年度以降の契約更新が困難だという説明があったらしい。
山陽町時代には隆盛を誇っていたオート事業も時代と共に衰退しています。
山陽オートは合併前から毎年赤字を重ねていて、市長は「(山陽町時代の)負の遺産」であると答弁をしていました。
平成19年、その負の遺産を受託するために救世主のように登場したのが日本トーターでした。
日本トーターの受託により約10億円あった累積赤字も約半分に減少させることができました。
しかし、ここに来て日本トーターに三下り半を突き付けられたことになります。
オート業界そのものが衰退していく中で、この数年どの様な協議をしてきたのか、特に雲行きが怪しくなってきた今年度の契約時以降の折衝の内容については詳しい説明がないのでわかりませんが、結果として日本トーターとの契約継続は難しそうです。
そうなると、今後の選択肢は3つです。
一つは以前のように直営に戻すことですが、毎年数億もの赤字を垂れ流すオート事業を市民が容認するはずはありませし、市長のスタンスからしても財政危機にUターンすることはありえないことです。
二つ目は次の引受企業を探し同じように包括的民間委託契約を締結することですが、現在3つのオートレース場を受託しているいわば専門企業ともいえる日本トーターでさえ手を引かざるを得ない状況のオートレース場を引き受ける企業があるとは思えません。
残る選択肢は廃止です。
廃止をすると累積赤字の約5億円や交付金約9億円、その他リース料などの支払いで約22億円の債務を処理しなければならないことになります。
市長も議会もいずれこのようになることはわかっていたはずですが、将来を見据えることなく刹那的な考え方の中で先送りしてきた当然の結果かもしれません。
市長や議会に求められるのは不得意とする賢明なる政治的な判断です。
ここで判断を誤ると将来に禍根を残すことになります。この窮地をチャンスと考え、先を見据えたまちづくりにまい進すべきです。
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