楽しくない一般質問の楽しみ方
改選後初めての一般質問が始まっています。
思わず感嘆の声が出そうになる切れ味鋭い一般質問やなるほどと思わせる質問もありますが、残念なことにそれはほんの一部の議員だけ。
一般質問はよく「議員の華」と言われますが、壇上で偉そうに演説ができるから、執行機関に対して上から目線で文句が言えるからなどの実質的効果のないパフォーマンスやスタンドプレーにスポットライトがあたるからではありません。
議会全体の合議のもとではなく、単なる一議員の発言で市長等執行機関の政策を変更させたり、所信を問うことができるからなのです。
一般質問は山陽小野田市議会基本条例第11条2に
「一般質問は、行財政全般にわたって、市長等に疑義をただし、所信の表明を求めるのみならず、政治姿勢を明らかにし、それに対する政治責任を明確にさせることを目的とするものにしなければなりません。」と明記してあります。
この目的からかけ離れた悪い一般質問の例を挙げてみました。
■演説は後援会でどうぞ■
質問はさておき持論を延々と述べ、さながら議場が演説会場と化すような一般質問をする議員、いつの議会でも必ず存在します。
持論を長時間述べ、かつ内容がくだらないときは最悪です。
私の経験では、そのような時は議場の正面の執行部席の皆さんは目を閉じてじっとしています。また右側の特別職の重鎮は目を閉じているのは同じですがさらに腕を組んで身動き一つしません。
時折、目を開け、時間を確認しておもむろにまた静かに目を閉じます。
議員側も同様にみなさん妙に静かにしています。
あまりにひどいと議長がしびれを切らし「質問をするように」と注意します。
ここまで来ると議場の緊張感も品位もあったもんじゃありません。
■要望や陳情を繰り返す議員■
これもよくあるのですが、執行機関の答弁が自己の思いどおりにいかなかった時などに「これは要望です」とか「お願いします」などの言葉で締めくくる議員がいます。
それを言った時点で一般質問の場が陳情、要望の場と化してしまうばかりか議員と執行機関の立場が逆転してしまい議員としての存在価値さえも失いかねません。
このような場面では執行機関の面々は悪い気がしないのか、ニヤリとしてしているように感じます。
■誰にでも「さん」付けで呼ぶ議員■
「市長さん」「部長さん」と呼ぶ議員にも閉口します。
一般常識から考えても肩書に「さん」付けはおかしいのですが、議場では常識論だけではなく議会と執行機関の2元代表制の考え方から言っても使うべきではありません。
一般質問の場は同じ高さで厳正に市長等と対峙をする場でもあります。「さん」を使う議員は深層心理の中で自分自身を執行機関より低い位置に置いているのでしょう。
また一般質問中に使うと議員の本気度も真剣さも伝わってきません。
■一般質問をしたことに価値を見出す議員■
一般質問は議員個人のパフォーマンスの場ではないので、一般質問をしたかしないかよりも市民生活にどのような影響を及ぼすことができたかなどの結果が重視されるはずです。
しかし、まるで議員の義務のように考えている議員が多いのです。
もちろん、毎回質問を行って結果を出すことが最善ですが、毎回一般質問の70分を無駄に使われてしまうと最悪です。
改選前も議会運営委員会の中で一般質問のあり方について協議を行うべく議題にあげようとしたときに「どこが悪いのか」などと委員が言い出す始末。
早急に議会運営委員会であり方を正常化しないと議会の信頼は勝ち取れません。
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