議員の真の姿を見極めよ
東京都議会のセクハラヤジ発言や野々村県議の政務活動費不正使用問題を皮切りにマスコミが地方議員についてのあらゆる調査を始め、マスメディアさえも報道合戦の様相を示している。
特に「津軽選挙」と呼ばれる選挙運動によって15名の逮捕者を出した青森県平川市議会に至っては開いた口が塞がらないと同時に未だにこのような選挙が行われているという実態を突き付けられた思いだ。
確率論だがこの事案は全国的にみると氷山の一角と捉えて間違いないだろう。
しかし、このようなニュース映像や新聞記事を通して住民が地元の議員や市長に対して興味を示したり疑問を呈するきっかけになることは悪いことではない。
皮肉なことに不祥事や犯罪を犯した政治家を選んだのは有権者である住民である。
大多数の議員は正当な議員活動を行っていると自信をもって説明をしているのだろうが、住民がそれを鵜呑みにすることや議員活動そのものに興味を示さないことは危険極まりない。
選挙で選んだのだからあとは議員に任せておいたら良い方向に行くだろうというのはもはや幻想に過ぎないことをこれらの事件が物語る。
国自体が右肩上がりでしかも中央集権で地方には権限があまりなかった時代には地方議員はイスに座っているだけでまちは発展していったと先輩議員に聞いたことがある。
しかし、時代は移り変わり自治体の自助努力が求められている今、必要不可欠なことは市長や議員個々の見識の高さと力量である。有権者に必要なことは選挙の際の見極めと当選後の監視かもしれない。
当たり前のことだが議員は4年に一回の選挙活動にエネルギーを最大限使う。しかし、当選後はもぬけの殻になってしまっては何のための議員かわからなくなる。
また、全国的に見ても新人議員の占める割合が高くなっている。最新のデータでは約25%の新人議員が誕生している。旧態依然とした考えの議員より大志を抱き、感覚が研ぎ澄まされた新人議員が議会に入り、新たな風を巻き起こすことは非常に大切なことだがその議員がいつまでたっても素人では意味をなさない。
誰しも最初は素人なので当選したその日からプロになれとは言わないが、当選後2年も3年も経過しているのにかかわらず地方自治法はおろか条例や規則も読み解いていないばかりでなく、行政用語や議会用語の意味さえ分からないまま審議を行ったり、知識不足のため大局を見極めることなく独善的な判断をする素人議員が存在することはまちにとって大きなマイナスになる。
当選直後から税金である報酬をもらっているので、新人研修期間も素人研修期間もあるわけがない。もちろん新人だからと言う言い訳も通らないし、もしそういう議員がいるとするならば感覚や見識を疑う。
山陽小野田市議会においても以前記事にしたように「一般質問のあり方」を新人研修ではなく全議員対象に行ったことや本会議中継、ホームページにある常任委員会の会議録を見てみても議会のリーダーの苦悩が読み取れる。
責任は議会だけにあるのではない。自分のまちの議員の資質や活動、考え方がどの程度なのか住民は知るべきだと思う。
現在、市内6か所で議会報告会が行われているのだが、是非、地元の会場にでも出向いてほしい。そこには選挙時とは違う議員の顔が見えるかもしれない。
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