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山陽小野田市市議会議員 高松ひでき

一般質問の方式変更で何が変わる?

2014年9月 1日 17:26 高松ひでき 記す

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明日から始まる9月議会から議長席前の壇上での一括質問一括答弁後に再質問席から一問一答方式で行っていた一般質問が、執行部に向かい合っている旧再質問席からすべてが一問一答方式に変わるらしい。ややこしい。

 

最近の地方議会、もちろん山陽小野田市議会も「分かりやすい議会」に向けて歩を進めている。

 

従来の一括質問一括答弁方式は、質問をする相手である市長をはじめとした執行部に背を向け、まるで傍聴席やテレビ画面を見ている市民や議席に座ってる同僚議員に対して質問を繰り返すという、絵柄的にはパフォーマンスそのものであったとも言える。

そして複数項目を一括で質問したあと、執行部がすべての質問に対して一括で答える格好なので、聞いている市民はよほど集中していないと理解できないし、おそらく最終的にはその集中力も切れて理解不能に陥ることが予想される。

 

そこで「分かりやすい議会」を実現するために一問一答方式の導入が検討された。

最近は委員会の議事録がネットで公開されているので、この導入について議論を行った議会運営委員会の議事録を読んでみた。(詳細については最後に掲載しているので興味がある方はご覧いただきたい。)

 

4日間にわたって繰り広げられた議論は、一問一答方式の是非ではなく質問を行う場所について対立をしていて相変わらず議論がかみ合っていないように感じる。

 

初日の委員会から一段高い壇上を使用するか、そうではない旧再質問席を使用するかについて多くの時間を費やしている。

市民にとってはどうでもよい議論と言えるが、プライドが高くパフォーマンス大好き議員にとっては非常に大きい問題らしい。

また、質問は重みのある場所で行いたいとの意見があったようだが、市民が求めている重みは「場所」ではなくて「内容」であったり議員そのものの「人格」や「資質」であることが理解できていないのが情けない。

 

更に、7月7日の委員会が暫時休憩され、再開直後に2つの会派が180度の方向転換がはかられたようだが、理由はこの会議概要では理解できないが想像するのも面白い。

 

いずれにしても方式変更でどのように変わるのか楽しみでもある。

どの議員も一般質問の通告内容は重要な事柄ばかりであるが、どの様な答弁を引き出すのであろうか。

一問一答方式導入は単にシステム変更に過ぎない。いつものように持論ばかり展開したり、単純質問、単発質問の応酬などで一般質問の意義から逸脱したり、質問内容が深みに入らなかったりすると本来の一般質問の意義が失われてしまう。

 

分かりきったことだが、今回の方式変更は聞いている市民が理解を深めるためのものであって、オートマチックに議員の質問内容を向上させるものではない。

どのような方式で行なおうとも一般質問はただ単に執行機関の所信を質したり、事実関係を明らかにするだけでない。所信を質すことによって、執行機関の政治姿勢や政治責任を明らかにし、結果として、現行の政策を変更、是正させ、あるいは新規の政策を採用させることが醍醐味であり、そのためには議員の技量が必要不可欠なはず。それがあってのパフォーマンスを語るならまだ許せる。

また、議会が一般質問の場で市長との議論を求めているのなら反問権の解釈を改めなければならない。

 

さあ、9月16日から始まる一般質問。当日の本会議の運営は議長の責任、後始末は議会運営委員長の責務、緊張感を持って臨んでいただきたい。

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議会運営委員会会議内容


4月28日議会運営委員会

・会派改進の河﨑平男委員から壇上で全般的な趣旨を言って、質問席で一問一答にするという旨の発言があった。

・会派日本共産党の下瀬俊夫委員から最初から質問席での一問一答がよい旨の発言があった。

・会派市民クラブの矢田松夫委員から質問席での一問一答がよい旨の発言があった。

・会派誠風の石田清廉副委員長から壇上で質問の骨子について説明し、質問席で一問一答にするという発言があった。

・最初に壇上に上がるかどうか協議となった。要領よく簡潔にするために不用という意見があったり、パフォーマンスのために必要という意見などもあったがまとまらず、各会派に持ち帰って検討することとなった。


5月13日議会運営委員会

・大井淳一朗委員長から 一般質問の形式について、 一問一答である分割質問方式の導入において、壇上での発言が必要かどうかと各会派の意見を聞いた。

・会派改進の河﨑平男委員から壇上で全般的な総括を言って、質問席で一問一答にするという旨の発言があった。


・会派日本共産党の下瀬俊夫委員から最初から質問席での一問一答がよい旨の発言があった。


・会派市民クラブの矢田松夫委員から質問席での一問一答がよい旨の発言があった。


・会派誠風の石田清廉副委員長から壇上で質問の骨子について説明し、質問席で一問一答にするという発言があった。

・会派進化の大井淳一朗委員長から最初から質問席での一問一答がよい旨の発言があった。


・再び壇上に上がるかことが必要かどうか協議となった。要領よく簡潔にするために不用という意見があったり、パフォーマンスのために必要という意見などもあったがまとまらず、再び各会派に持ち帰って検討することとなった。


6月4日議会運営委員会

・会派改進の河﨑平男委員から壇上で全般的な総括を言って、質問席で一問一答にするという旨の発言があった。前回と同じ。


・大井淳一朗委員長及び下瀬俊夫委員から総括とは何かと質疑があった。

・河﨑平男委員から総括的な説明と発言があった。

・会派日本共産党の下瀬俊夫委員から前回と変わらない旨の発言があった。

・会派市民クラブの矢田松夫委員から前回と同じく質問席での一問一答がよい旨の発言があった。

・会派誠風の石田清廉副委員長から一問一答に関しては反対ではない。ただ現状に大きな問題点があるのか。余り枠にはめないで、壇上で質問の趣旨説明をする旨の発言があった。

・河﨑平男委員から光市の一括質問分割答弁と同じである旨の発言があった。

・下瀬俊夫委員から意見が変わっては困る旨の発言があった。

・大井淳一朗委員長から前回において一問一答方式導入の意思決定は決まっており、壇上に上がるか上がらないかの議論である旨の確認があった。

・河﨑平男委員から一問一答方式導入については異論はない旨の発言があった。


7月7日議会運営委員会

・大井淳一朗委員長から一般質問の形式については一問一答方式の導入で一致しているが、壇上で質問を行うかどうかなど決まってないところは本日結論を出したい旨の発言があった。

・河﨑平男委員から会派の意見として、壇上で趣旨説明を行い、質問席にて一問一答方式を取り入れるべきとの発言があった。

・大井淳一朗委員長から壇上で趣旨説明を行う理由は何かと発言があった。

・河﨑平男委員から流れの中で趣旨説明をしたほうがわかりやすいのではないかと説明があった。

・大井淳一朗委員長から壇上で行う理由は何かと発言があった。

・河﨑平男委員から壇上という重みのあるところで行いたい旨の説明があった。

・下瀬俊夫委員から質問を聞いている一般市民にわかりやすくするのが議会改革の趣旨である。誰のために変えるのかを考えたときに、議員のためではなく市民のために変えるという点でいえば、質問と答弁で20分費やすのは一般市民にはわかりにくいのではないか。この20分は無駄である旨の発言があった。

・矢田松夫委員から壇上で行うことは、パフォーマンスにしか見えない旨の発言があった。

・石田清廉副委員長から会派の意見として、議会改革の点で妥協してもよい旨の発言があった。

・暫時休憩となった。

・休憩後、河﨑平男委員から質問席からの一問一答方式に賛同する旨の発言があった。

・下瀬俊夫委員から一問一答方式における執行部の負担感はどうかと発言があった。

・事務局から執行部も1つのくくりごとに質問を行えばスムーズに回答できるのではないかと説明があった。

・矢田松夫委員から1項目ごとに答弁を引き出していくほうがよい。そのためには事前のすり合わせを十分にやっていくことも大事である旨の発言があった。

・下瀬俊夫委員からとりあえずやってみて、総括しながらやっていくべきとの意見があった。

・石田清廉副委員長から一問一答方式を導入するなら、一般質問の時間を70分から60分にしてはどうかとの提案があった。

・大井淳一朗委員長から後日議論したい旨の発言があった。

・9月議会は、1つのくくりごとの一問一答方式を導入することとなった。

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