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山陽小野田市市議会議員 高松ひでき

パブコメ運用方法の改善を

2015年1月27日 11:45 高松ひでき 記す

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市に対してパブリックコメントを提出したことがありますか?それ以前にこの制度をご存知でしょうか?

今回も高齢者福祉計画(案)など4つの計画に対し、意見の公募が行われています。

パブリックコメントとは一定の手続きのもと条例や計画に対し寄せられた住民の意見のことです。

 

2005年の行政手続法の改正によりこの制度の導入が広がっていき、住民の多様な意見を把握し、それらの意見を参考考慮しながら政策決定をしていこうという制度です。

いわゆる時代に即した住民参加型の意思決定スキームとなっています。

 

しかし、この金科玉条の住民参加が機能しているかと言われれば必ずしもそうとは言い切れません。

 

機能していない理由の一つが住民参加の少なさです。

本市の場合でも意見提出されている住民は一件につき数人程度と非常に低調なのです。住民参加と言うならばより多くの住民が関与して初めて価値を持つはずですが人口65000人に対して数人レベルではエネルギーが小さすぎます。

 

もう一つの理由は意見を取り入れる難しさです。

過去の結果を見てみても「て、に、を、は」の変更などの「軽い意見」に対しては取り入れられていますが、そもそも論とも言える条例や計画の中枢部分に対する「重い意見」に対しては全くと言っていいほど取り入れられていません。

と言うよりも上位計画との関連性や学識経験者などで組織されている審議会などの関与により取り入れられない環境が既にあります。

もちろんそんなことには関係なく住民の多様な意見を反映するのがパブコメなんですが・・・。

つまり、そのことを知ってか知らずか、このパブコメに意見を出して何が変わるのかと言う「しらけ」に似た意識が住民側にあると思います。

 

この様な状況にもかかわらず何の工夫もなしに次から次とパブリックコメントを求めてきます。そこには住民の貴重な意見によって計画等の精度を高めようとする考えよりも既成事実を作って文句を言わせないようにしようとする考え方が見え隠れしています。

行政は、意見を出した数人以外は出された計画等に関して容認またはお任せと言う見方や意見を出さないほうが悪いという考え方をしているのかもしれませんが、それはちと乱暴すぎる見識とも言えます。

この様な状況ならパブリックコメントそのものをやめたほうが良いのかもしれません。あ、これもちょっと乱暴すぎますね。

 

いずれにしても、住民の意見を聞く制度は必要ですが現在のパブリックコメントの運用では全く不完全です。

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山口東京理科大が公立化へ

2015年1月18日 11:06 高松ひでき 記す

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新聞などで「山口東京理科大学を公立化」の記事を読んで驚かれた方も多いのではないでしょうか?

1月1日号の広報さんようおのだにも詳しく書かれています。

発端は本体である東京理科大学から市が引き受けるか廃校かの判断を求められたようです。市が引き受ける、つまり公立化の場合は累積債務約90億は東京理科大学が清算し、東京理科大学の名称を引き続き使用できるほか姉妹校関係を継続するとのことです。

今後のスケジュールは平成28年4月に定員839名の公立大学法人を開設したのち、平成29年4月には定員600名の薬学部を設置するという事です。

 

■定員割れ続き厳しい大学運営■

山口東京理科大学は1987年の東京理科大学山口短期大学に始まり1995年に改組転換して現在の姿になっています。

過去5年間の入学者数は定員200名に対し、平成22年度148名、平成23年度163名、平成24年度200名、平成25年度189名、平成26年度164名で5年中4年は定員割れをおこしています。

定員割れになると大学経営が厳しくなります。最終的には広報にあるように累積債務が約90億円ということです。もちろん90億円すべてが定員割れによるものではないはずですので詳細内訳については精査をする必要があります。

 

■公立化するとどうなる?■

新聞記事が出たことにより既にネット上では議論が沸騰しています。

今回の場合、公立化イコール山陽小野田市立となります。

そしてブランドでもある東京理科大学の名称使用が許されているという事なので正式名称は「公立大学法人山陽小野田市立山口東京理科大学」となる見込みです。蛇足ですが大学職員は公立化しても公務員ではありません。

また公立化のメリットは、運営費交付金などによる学費等の軽減や地域との包括的連携の拡充、地元受験生の選択肢の増加などが考えられます。

デメリットとしては、財政負担増加の可能性や市民からの批判に対するリスクなどがあります。

 

■公立大学化に対する期待と不安■

今までは私学という事でおろそかになっていた協力連携体制の考え方が180度変わるはずです。

大学と言う社会資源を知の拠点として位置付けることにより、まちづくりに大きく貢献できることになります。

また、産学官の連携により地域産業を担う高度な人材を育成し定着させる取組にも正面から向き合えるはずです。

 

しかし不安材料もたくさんあります。

まずは何と言っても財政的な事が不安です。

市長は紙面の中で「一番厳しく予想して、公立化した後の9年は赤字経営に陥らないという結果になりました」と述べています。

もちろん私たちはこの試算を信じるしかありませんが、本当にそうなのか、もしそうであったとして10年後はどうなるのか全く不透明のような気がしています。

また大学の価値を高めるために偏差値も上げていく必要があります。公表されている偏差値は約40程度です。理系大学として地域の未来を担う優秀な人材を育成する観点から見ても偏差値のアップは不可欠です。

この公立化にはリスクとチャンスが共存しています。

リスクを最小に抑えチャンスを掴むには相当の智慧と努力が必要です。

 

■議会の役割■

いずれにしてもこれからが正念場です。

東京理科大学との協定締結のわずか数日前に議会の全員協議会において説明があったと聞いています。重要事項に関わらず完全に議会は蚊帳の外の感があります。

広報の市長コメントのとおり、議会の最初の議決事項は公立大学法人の定款です。そうなると担当委員会は総務文教常任委員会という事になります。

しかしこの案件は一常任委員会が取り扱うべきものではなく議会全体で取り組むべきものだと思われます。

おそらく市長は嫌がるでしょうが、特に重要な事件として位置づけ早急に特別委員会を設置することが望まれます。

国の「まち・ひと・しごと創生総合戦略」の中の「地方大学等創生5か年戦略」を活用してまちづくりに資することを期待したいです。

 

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報告会は住民とのかけ橋

2015年1月 9日 11:33 高松ひでき 記す

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12月定例会の議会報告会が始まります。

住民にとっては行政、議会の動きや議員の生の声を聞き事ができる重要なチャンス。でも未だに参加人数が低迷しているみたいです。

もちろんそこには理由があります。

参加者を募るため議員の声掛けなどで集客を図っていますが議員間の温度差はかなりあります。議員の中には参加人数が少ないのは住民の責任みたいに言う議員もいます。

もちろんある意味その通りだと思います。しかし、住民に責任転嫁をしてしまった時点で集客に対する思考停止に陥ることになります。議会の責任で報告会を実のあるものにするためにやらなくてはならないことはたくさんあるはずです。

 

議会報告会の目的は報告や説明を行うことによって負託を受けた住民に対して説明責任を全うするという事ですからより多くの参加があるように努めるべきです。

 

議会はよく行政に対して「成果目標はどうなっている」「目標のない事業なんてありえない」などと言っていますが、果たして議会報告会に目標設定はあるのでしょうか?

ないです。ないという事がどういう結果を導き出すのか議員自身が一番よく分かっているはずです。

 

議員活動やプレゼン能力に自信があって積極的な議員の動きは俊敏です。しかしそうでない議員は消極的になっているのではないでしょうか?

 

議会報告会は議員にとってリスクがあります。リスクは次の選挙に跳ね返ってきます。

リスクとは知らぬ間に住民にマイナス評価される可能性があるという事です。

議会報告会がなかったころは議会として住民の前に出ることはなかったので住民は4年間の活動が全く分からないか、身内のみの後援会で耳障りの良いことしか聞かされなかったのではないでしょうか。

しかし報告会では自身の支援者だけでなく様々な人たちが集まる可能性があります。参加者は議員の言動を通して本質を見抜くことだってできます。

議員はそのリスク回避のために報告会活動を消極化するのじゃなく、リスクを信頼に変化させるための高いマインドと知識を身につければいいように感じるのですが。

議会報告会に対する意識改革がそろそろ必要な時期かも。

 

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