救急車の有料化を答申
財務省は財政再建案として「救急車の有料化」を検討すべきとの見解を打ち出しました。
この有料化により年約2兆円の消防関係予算にメスを入れる狙いがあると言われています。ちなみに救急出動には一件当たり約5万円から10万円かかるとも言われています。
また、新聞記事には「消防庁などによると救急車による搬送者のうち半分近くは軽症者が占めている。2013年の救急車による救急出動件数は 過去最高の591万件で、過去10年間で22%増えた。119番通報から現場に到着するまでの時間は平均8・5分と10年前より 2・2分延び、一刻を争う重症者の搬送に支障が生じているとされる。」とも書かれています。
山陽小野田市でも平成23年6月の広報さんようおのだの市長コラムにも「本市の救急患者は毎日約10 人です。消防職員と病院の医療従事者が交代勤務しながら夜通しがんばってくれています。しかし, 救急車を利用する患者側にも,もう少し考えてもらえないか。こういう声が関係者の間で高まっています。夜間,救急車で搬送した先から, 「昼間でも医師に診てもらうことができたのではないか」とか,「軽症患者でしたよ」などと指摘され, 消防職員が情けない思いをすることが少なからずあります。この4 月から,市民病院内に地域医療対策室が発足しました。救急搬送後, あまりにひどいケースの場合は,医療費と別に,一定額の救急車使用料を請求するよう検討を求めたいと考えていますが, みなさんのご意見はいかがでしょうか。」と問いかけています。
救急車をタクシー代わりにする利用者も多いと聞いています。消防庁のパンフレットには「蚊に刺されてかゆい」「病院でもらった薬がなくなった」「ヘルパーを呼んだが来てくれなかったので、代わりに救急車を呼んだ」「紙で指先を切った。血は止まっているが・・・」などが救急車を呼んだ実例として挙げられています。
有料化も止むを得ない状況であり賛成ですが、制度設計には細心の注意が必要です。
今回の有料化案は軽症者から料金を徴収するもののようですが、素人には軽症か重症の区別がつかないことから軽症と思って料金がかかる救急車を呼ばないことによって重篤になる場合や有料化によってお金を払えばよいという考えで「金を払っているんだから」を理由にして不当な要求をしてくる危惧があるようです。
フランスでは重症者以外では30分超で約3万円の料金です。財務省はこのフランスの例を参考に検討すると言っています。
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