福田勝政議員が辞職
本日30日の臨時議会で福田勝政議員が辞職した。
福田議員は7月30日に覚せい剤取締法違反で逮捕され、10月7日の公判で懲役2年執行猶予4年の実刑判決を受けていた。
その後、議会は非公式な全員協議会で辞職勧告決議をしたが、法的拘束力はなく、進退を本人に任せざるを得ない状態が続いていた。
福田議員は昨日まで「辞職する」、「しない」で言動が2転3転していたらしいが、本会議開会前に議長に辞表を提出した。
それを受けて、本会議冒頭に「福田議員の議員辞職」を会議に諮り、全員一致で許可となった。
議員が辞職する際には山陽小野田市議会会議規則第139条の「議員が辞職しようとするときは、議長に辞表を提出しなければならない」
また、地方自治法126条に「普通地方公共団体の議会の議員は、議会の許可を得て辞職することができる」とあるように議長に辞表を提出し、本会議において議会の許可が必要となる。
しかし本会議前に辞表が提出されなければ議会は混乱に陥っていたと思われる。
その理由はこの臨時会はそれぞれの常任委員会の配属と正副委員長を決定する人事のための開会であり、福田議員が辞職していなければ、彼は現職議員として扱われ、委員会配属を行わなければならなくなる。
更に彼は新しい委員会では最年長議員となり、その最年長議員が仮委員長として正副委員長を決定する運びとなる。
もしそうなれば、全く市民感覚とかけ離れたことを行わなければならない。
それを回避できるのは、辞職しかありえないが辞職なき場合は議会は議会空転覚悟の対抗策をとったと考えられる。
この騒動がこれで幕引きになればよいのだが。はたして・・・
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見えてこない市内業者の振興
平成24年経済センサスによると山陽小野田市の産業は21年度と比較して事業所数で246、従業員数で403人減少している。調査から3年経過した現在も同様の傾向が続いていると思われる。
このように中小企業が衰退している中、山陽小野田市は今年の7月に中小企業振興基本条例を制定した。
この条例の前文に「本市が更に活力ある発展をするためには、中小企業の発展や活性化は、欠くことができないものであり、中小企業の振興は、本市経済の循環及び発展に大きく関わり、ひいては市民生活の向上につながるものです」とあるように市の経済は国や県だけではなく市内の中小企業に大きく依存をしている。
市内の中小企業が市を財政的社会的に下支えしていると言っても過言ではない。
中小企業の振興を行政の柱とするのこの様な条例を制定した市として新たな方針や施策は本当に展開されているのか?
条例を制定をした他市などはいち早く「地元企業優先発注等に係る実施方針」などを策定している。
■安易に市外業者を参入させている現状■
市の契約における業者選定について、過去の本会議の答弁では「ほとんどの場合、市内業者で業者選定を行っていますが、業種によっては、市内業者だけでは業者数が少ない場合があります。このような場合、競争性を確保するために、準市内業者や市外業者を指名することもありますが、原則的には、市内業者優先の指名を行ってまいりたいと考えております。」と言うお役所的でファジーな答弁がなされている。
しかし現実には市内業名のみで競争性が確保されているにも関わらず、市内業者以外を参入させている事例が数多くある。
■競争性の確保とは■
行政は税金を投入して民間業者と契約する以上公平性を担保するための競争力の確保は必要となる。
それでは競争性を確保できる業者数は何社なのかが重要なポイントになる。
市内業者が1社しかいなければ、準市内、市外と枠を広げていかなければならないのは言うもでもない。
もちろん該当市内業者がいなければ準市内業者や市外業者で入札が行われることになる。何ら問題ない。
問題となるのは競争性を確保できる業者数が市内に存在するときにどうするのかだ。
その業者数について9月議会で担当職員は伊藤實議員の質問に対して「予定価格が100万円未満の場合は3社以上、100万以上500万円未満の場合は5社以上、500万円以上の場合は7社以上の業者を選定することになっている」と答弁した。
現実には例えば予定価格が300万円で登録市内業者が4社の場合、この4社で入札は行われず、基準の5社以上を満たすために準市内業者の登録が3社あれば合計7社で入札が行われているようである。
しかし一方で競争性を確保できる業者数は「2社以上」とも職員は答弁をした。
つまり行政は「市内業者保護」と「競争性の確保」を謳いながら現実は過去(合併以前)からある時代錯誤の業者指名数の基準に沿って運用をしているに過ぎない。
そこには中小企業振興基本条例の理念はみじんも感じられない。
■物品の調達等の指名競争入札には業者数の基準なし■
前述の業者数基準は「建設工事指名競争入札参加者指名基準」であり、物品の調達等の指名競争入札には業者数の基準はない。
しかし、物品の調達等も同じ基準で業者数を決定している。
市は建設工事指名競争入札参加者指名基準に準拠して運用していると説明をしているが明文化されていない以上根拠に欠けているし、現在の状況は行政の怠慢と言わざるを得ない。
■随意契約では更にぐだぐだ■
ある一定の金額以下では随意契約が行われる。
その随意契約での市内業者振興とは程遠い運用の一例を伊藤議員が示した。
内容は30万円程度の随意契約において市内業者4社と県外業者1社で見積もり合わせを行ったというものだった。
県外業者を参入させた理由は「従来から付き合いがあった」と言うから驚いた。もちろん不正はなく仕事上の付き合いがあったのであろうが、そんな理由で参入させることを世間では「癒着」と言う。
■最後は市長が決めるもの■
事務方の職員には政策転換の権限はない。
中小企業振興基本条例に則った契約の具体的な方針を決めるのは政治家である市長でしかない。
白井市長は答弁で「(入札に関することは)間違っていた。数が少なくとも競争と言う状況が認められればそれが市内業者2社だって構わない。今度からそうします。さらに「10月から改める」と続けた。
既に10月になった。今後の入札結果を注視したい。
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なぜ福田勝政議員は議員辞職しない?
7月30日に覚せい剤取締法違反(使用)で小倉北署に逮捕された福田議員はいまだ議員として在職している。
上の写真は平成26年6月議会のもので、現在は拘留中で10月7日に初公判が行われると聞いている。
■議会は除名できない■
「議会はなぜ辞めさせないのか?」と言う声をよく聞くが、残念ながら議会は現職議員が逮捕されてもやめさせることはできない。
議会は懲罰権を有している。
地方自治法134条に「議会はこの法律並びに会議規則及び委員会に関する条例に違反した議員に対し、議決により懲罰を科すことができる」と規定してある。
この懲罰の一つに除名処分がある。
しかし議員の非行行為すべてを懲罰事由とすることはできない。
つまり、懲罰の目的は議会の秩序の維持と円滑運営にあるため、懲罰の対象は議会内のことに限られ議会外の個人的行為は懲罰事由とすることができない。(最高裁判決昭28.11.20)
■議員の解職請求■
議会は除名をできないが住民はリコール(解職請求)ができる。
有権者の3分の1以上の連署で住民投票が行われ、有効投票の過半数の解職同意によって失職することになる。
しかし、お金と時間とエネルギーを使うには案件のレベルが低すぎる。
■やはり議員辞職すべき■
今後の裁判で禁固以上の刑が確定すれば自動失職するわけだが、執行猶予が付くという噂も流れている。
もしそうなれば、失職にはならない。
そして福田議員は関係者に「議員辞職はしない」と漏らしていると言う。
議員は一般市民の模範であり、高い倫理観を持っていなくてはならない。なによりも選挙によって多くの市民の負託を受けている。それ以前に大人として社会人として即刻辞職すべきである。
福田議員の経営する会社には「常識が通用する議会を目指します」「議会の常識を問う」という看板が掲げられている。
以前からこのスローガンは空虚でパフォーマンスにしか聞こえていなかった。
福田議員は議会では看板に書かれている議員定数にも議員報酬にもほとんど言及したことがなかった。
そして議会の常識どころか、社会的に非常識な覚せい剤使用で逮捕された。
■議員辞職しない理由■
9月定例会で白井市長が福田議員から謝罪の手紙がきて「どうしても覚せい剤に逃げ込まざるを得ない議会でのつらいつらい私に対するいじめがありました」との記載内容を紹介した。
理解不可能ないいわけで、ばかげているとしか言いようがないが、一方的にこの文章を紹介した白井市長の真意も読み取れない。
実は福田議員逮捕の1週間前にたまたま市役所で福田議員とあいさつを交わした。
その時も70歳で5期の実績がある福田議員は、3人の議員の実名を挙げて「いじめられてる」と言っていた。
3人のうちひとりについては確かに理不尽でヒステリックな言動によりストレスを抱えたと思うが、残りの2人の言動については「報告会での答弁にダメ出しをされた」とか「委員会などでの質問や発言内容のレベルの低さを指摘された」など、自己努力の欠如によるものであり、自身で超えていかなくてはならない問題である。
議会は権力闘争の場でもあるはず。仲良しクラブでは決してない。議員の立場で「いじめがあった」とか「いじめられた」とか、情けないの一言に尽きる。
負託を受けた議員として議会内のことに立ち向かっていくことができなければ、市民に向き合う事なんてできるわけがない。
福田議員は70歳という高齢に加えて、今回の逮捕により議員辞職すれば次はない。更にこの3人の議員に何らかの制裁を加えるために辞職しないのではなかろうか。
レベルの低いこの騒動はいつ終結するのだろうか?
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